木造建築物性能住宅
最近、テレビのコマーシャルでよく耳にするようになった「性能住宅」。
実際には建築物だけの問題ではなく、地盤や土台を含めた調査や検査が行われます。
ここではその具体的な方法について解説します。
1地盤
1.1現地調査
調査方法 ( )
地盤の判定 ( )軟弱地盤 ( )通常地盤 ( )造成地盤
造成状況 経過年数 ( 年)
造成の種類 ( )切土 ( )盛土 ( )切盛土 ( )その他
1.2地盤調査の内容
管理簿 ( )あり ( )なし
調査方法 ( )スウエーデン式サウンデイング試験
( )平板裁荷試験
( )ボーリング調査 ( )
( )その他 ( )
調査箇所数 ( 箇所)
長期許容地耐力度 ( )
建物を支える地盤の問題であるから地盤調査を行うことが必要である。
近隣の既調査資料を参考にして当該敷地の地盤地耐力とするか、スウエーデン式サウンデイング試験による地盤調査を行い当該敷地の地盤地耐力とする方法が一般的である。
調査位置、箇所、深度、報告書については、下記図面・調査報告書の概要を参考にして下さい。
調査報告書の概要
1、調査概要…発注者、調査場所、調査期間、調査目的、調査方法、使用機器、調査担当など記載
2、調査位置案内図…調査敷地の位置を示す地図
3、調査位置図…調査敷地内の調査位置の示す図面
4、調査方法…実際に行う調査方法の内容や回数、要領など記載。
5、調査結果…結果内容及び調査付近地質図の添付。
スウェーデン式サウディング試験の場合:推定地質断面図Nsw値及び換算N値
試験詳細記述書
標準貫入試験の場合:試験詳細記述書(ボーリング柱状図)
6、建築物基礎地盤としての検討…各土層ごとについての基礎地盤としての評価。
7、記録写真…試験の様子、深度の分かるものなど
参考報告書
敷地調査図面を載せる。
データーベース
2地業
2.1地業の実施
材料 ( )割栗 ( )砕石 ( )その他
締固方法 (*)ランマー ( )その他
2.2地盤改良
工事報告書 ( )あり ( )なし
工法 ( ) 予定地耐力 ( )
割栗
割栗石は1層こば立てとし、割栗量の1/3程度の目潰し砂利を散布し、たこ、ランマー等で突き固める。突きべりとして6~9cmを見込むこと。
砕石砂利
砕石砂利は厚さ30cm以内ごとに、突固、水固め、振動締め等で締め固め、周囲は矢板、仮枠等で、砕石砂利の飛散防止を図ること。捨コンクリートの下地として施工される。この場合厚さ6cm内外必要である。
割栗・砕石・砂利工事に於ける突固
突固は非常に大切である。突きべりまで予測して工事をしなければならない、このことは、地盤に確実に、建物からの荷重を伝え、そのことに因る、不等沈下や建物の傾き、倒壊を避けるために重要なことである。
捨コンクリート
捨コンクリートは他の工事の補助として施工されることが多い。この場合、捨コンクリート面での大きな支持力は期待出来ない。
厚さは5~10cm(木造住宅では厚さ3cm)必要である。
住宅工事の捨コンクリートは床下の防湿として打たれる、防湿コンクリートである。
この場合厚さは6cm以上必要とされる。
ベタ基礎時の防湿シート敷も、床下の湿気を防ぐ為に忘れてはならない。
地盤改良
木造住宅の場合、地耐力は30kN/cm2以上あれば問題はない。
地耐力が2kN/cm2未満の場合は地盤改良が必要である。
地盤改良の工法としては、固締工法(セメント処理・石灰処理工法)が、安くて工期が短く、早く期待強度がでる。
地盤改良工法
固締工法
セメントや石灰を混入し、土粒子間の化学的結合力を強化・増大させ、地盤の支持力を増大させる。又、地盤沈下の抑制や液状化現象の防止に効果がある。
3基礎
3.1基礎の形式
形式 ( )布基礎 30kN/㎝2( )べた基礎 20kN/㎝2
( )杭基礎 (杭種 杭径 間隔 m )
構造 (*)鉄筋コンクリート造 ( )その他
3.2底盤の寸法
布基礎の底盤幅 ( 45 cm)
底盤厚さ ( 15 cm)
根入深さ ( 24 cm)
補強筋の配筋 (径 D10、D13 mm 間隔 30 cm)
3.3立上部分の寸法
立上部分の厚さ ( 12 cm)
主筋の径 ( D13 mm)
立上部分の補強筋 ( 径 D10、D13 mm 間隔 30 cm)
重継手補強 (*)あり( 継手長さ 40 cm ) ( ) なし
特殊部の補強 換気口廻り (*)あり D10、13 ( ) なし
隅部 (*)あり D10、13 ( ) なし
設備スリーブ (*)あり D10、13 ( ) なし
3.4基礎高さ
立上部分の高さ ( 地盤面から 30cm以上 40cm標準 )
木造建築の基礎
木造1・2階建基礎の設計について、1、地盤で述べたように、地盤調査の結果に基づいて決定しなければならない。
軟弱地盤等や造成地盤に於いては、構造計算によって基礎設計を行わなければならない。
しかし、そこまでの認識が、施主にも施工業者にもない、薄いのが現実である。
阪神淡路大震災以降、自己財産に関する認識と責任管理が進んできたが、まだまだ意識不足であると思われる。
地盤に関する意識改革と啓蒙が必要である。
一般的に2階建以下の木造一戸建住宅に於いては、布基礎、べた基礎又は杭基礎としなければならない。布基礎:地耐力が30kN/m2以上ある場合に採用することが出来る。
共同住宅や3階建以上の一戸建住宅に於いては、構造計算によって基礎設計を行わなければならない。
地耐力20kN/m2未満の基礎
地耐力20~30kN/m2未満の基礎
地耐力30kN/m2以上の基礎
基礎工事施工報告書
4床下換気
4.1床下換気の措置
換気口 幅 40 cm×高さ 20 cm ( 300cm2 以上)
間隔 4(5) m毎
屋内部の通気経路 (*)あり ( )なし
ねこ土台(土台パッキング)(10×15×2cm 間隔 45 cm毎)
設置場所( )アンカーボルト位置( )柱下( )土台継手付近
上記以外の場所
換気措置の省略( )基礎断熱工法( )その他( )
床下に湿気がたまると、土台や柱が腐ったり、シロアリの被害にあう為、通風を良くして湿気を取り除く。その為にも通気経路が必要である。
換気口の写真
通気経路の写真
土台パッキングの写真
5土台
5.1土台の設置
土台の設置位置( )主要な柱位置( )その他
土台断面( 105 mm× 105 mm)
5.2土台の基礎への緊結
アンカーボルト(種類 A-60 、 A-70 Zマーク表示品)
芯からの寸法( 0.45 m) 間隔( 2.7 m)
埋込み長さ ( 24cm以上)
アンカーボルトの写真
H.D(ホールダウン)金物取付け位置
H.D(ホールダウン)金物写真
6柱
6.1柱の小径
柱の小径( 105×105 通柱120×120標準)
横架材間距離の最大( cm )
6.2欠取り部の補強
欠取りの有無( )あり( )なし(補強方法 )
6.3すみ柱
(*)通柱 120×120( )管柱 105×105
(補強方法 )
(*)隅柱 すみ柱の形状 (*)通柱 120×120( )管柱 105×105
下部はかど金物を当て、釘打ち又はかすがい(C120)2面打ちとする。
6.4柱脚・柱頭の横架材との接合方法
( )Zマーク金物( )Zマーク金物同等品( )その他( )
(*)横架材との仕口 上下ともひら金物(SM)を当て釘又はかすがい(C120)
2面打ちとする。
(*)土台木口と柱の取合いはかど金物を当て、釘打ち又はかすがい(C120)
とする。この部分に筋交いを設けない。
柱脚と土台との接合写真
柱頭と土台との接合写真
金物写真
7耐力壁 90×45 90×30
7.1耐力壁の位置
壁量の確認 ( )1階X ( )1階Y ( )2階X ( )2階Y方向
壁配置の確認 ( )確認済み (確認方法 )
7.2筋交い耐力壁
欠込みの有無( )なし( )あり(補強方法 )
端部金物の種類( )Zマーク金物( )Zマーク金物同等品
( )その他( )
7.3面材耐力壁
面材の種類( 厚 mm )
壁量計算へ
H.D(ホールダウン)金物取付け位置
土台・柱・筋交いの取合い写真
梁・柱・筋交いの取合い写真
壁量計算書
平成17年7月より、現行構造計算基準を満たしていない建築建物に於いて、増改築工事を計画する場合、一定の制約を受けることになった。平成17年7月以降に建築された建物は完了検査済書がないと、増改築工事を行うことが、難しくなった。
壁量計算書
H.D(ホールダウン)金物設置位置図
8横架材
8.1欠込み・継手位置等
欠込みの有無( )なし( )あり(補強方法 )
荷重支持部の継手( )なし( )あり(補強方法 )
9床
9.11階床組廻り
床束の種類(木材 105×105 )根がらみの設置(*)あり( )なし
床束の種類(プラスチツク製)
大引(断面 105 mm× 105 間隔 900 mm )
根太(断面 45mm× 45 間隔 900/3 mm )
9.2火打ばり種類
( )木製( )金属製
( )1階床( )下屋( )2階床( )小屋
9.3剛床
面材の種類( 構造用合板 厚 21・15・12mm )
根太組(設置間隔 45×45 mm 工法 )
釘打ち(釘の種類 間隔 mm)
写真
10小屋組
10.1振れ止め・けた行筋かい
振れ止めの有無 (*)あり( )なし(代替方法 )
けた行筋交いの有無(*)あり( )なし(代替方法 )
10.2垂木
軒先部の留付け方法(*)ひねり金物( )くら金物( )折曲げ金物
( )斜め釘打ち( )その他( )
11屋根防水
11.1防水下地材
野地板(種類 厚 mm)
下ふき材(種類 )
11.2防水の重ね合せ
標準部(上下 mm左右 mm)
谷部(両方へ mm)
棟部(両方へ mm)
11.3壁との取合い
立上げ部(巻き返し mm)
12バルコニー防水
12.1防水下地材
バルコニー直下の屋内部分の有無( )なし( )あり
下ぶき材(種類 )
12.2壁との取合い
立上り高( mm)
12.3手摺壁の防水
防水紙の種類( )
上端部の防水( )防水紙巻き込み( )その他( )
13外壁防水
13.1防水下地材
外壁仕上材( )サイディング張り( )モルタル塗( )その他( )
防水下地材 (防水紙の種類 )
13.2開口部廻り
防水納まり( )
シーリングの種類( )
14サイディング張り
14.1材料
サイディングの種類( )
14.2通気構法
通気構法の有無( )あり( )なし(方式 )
通気胴縁の寸法(厚 mm×幅 mm )
14.3留め付け工法
端分から留付け部までの距離( mm)
釘の種類 ( )サイディングメーカー製品( )その他
14.4目地部の処理
シーリングの種類( )
ボンドブレーカー付ジョイナーの使用( )あり( )なし
15モルタル塗り工法
15.1モルタル塗り工法
下地の種類( )ラス張り( )その他( )
塗り回数・工程( )3回( )その他( )
1戸建木造住宅施工実施報告書
メモ
1戸建木造住宅施工実施報告書
自主点検用
1戸建木造住宅施工実施報告書
自主点検用
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