05_33解体工事

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解体工事

建物の構造耐力上主要な部分について、全部もしくは一部を解体する工事のこといいます。

倒壊、切断などにより、建物として機能している物の全部もしくは一部の機能を停止させる建設工事です。

目次

解体工事

現在、解体業者は多数存在していますが、残念ながらすべての解体業者が法的規定を遵守しているとはかぎりません。解体業者の中には、「マニフェストを提出しない」、「解体工事申請をしない」、「不法投棄する」等の違反を行っているところもあります。
もしこのような業者に解体を依頼すると、業者だけでなく依頼者自身も責任を問われ、罰則の対象になることがあります。
解体業者の選定には注意が必要です。
安全で、周辺環境に留意した建物解体工事を行うためには、どのように努力しても解体工事作業中の騒音や振動を「ゼロ」にすることは不可能であるということを理解したうえで、解体工事に関するクレームをなくし、スムーズに解体作業を進めようとする解体作業者を選択することが大切です。
なお、最近問題になっているアスベスト使用建築物の解体については、建築物とアスベストを参照してください。

選択業者の最低基準

・解体業及び建設業の登録業者であること。
・収集運搬業の許可を取得している業者であること。
以上の二点は役所等で確認できます。また過去の工事実績も参考になります。

マニフェスト

マニフェストとは、建物の解体により発生した産業廃棄物の搬出業者が参廃処理を業者に依頼する場合、その産業廃棄物がどこへ行ったかを記録するシステムです。

建設リサイクル法

建物の延べ床面積が80m2を超える場合、工事着手の7日前までに、管轄する役所に解体の届出をする義務があります。

再資源化

解体により生じた産業廃棄物はリサイクルされて原料に生まれ変わります。
金属 ⇒ 製鉄原料
コンクリート ⇒ 砕石・アスファルト
石膏ボード ⇒ 石膏ボード
木屑 ⇒ 燃料チップ、パーティクルボード
プラスチック ⇒ プラスチック再生原料
ガラス・陶器 ⇒ 陶器再生原料

建物滅失登記

所有者は建物を解体した場合、解体後1ヶ月以内に建物の滅失登記の申請をする義務があります。

アスベストが使用された建築物の解体工事

発がん性の高い青石綿と茶石綿の使用は1995年に禁止されました。
しかし、それまでに建てられた多くの建築物に吸音や耐火のために多用されてきました。
最近、建築物に使用されたアスベストの処理工事が、法的にも必要となってきました。
また、劣化・損傷により石綿(アスベスト)の処理工事が必要となり、アスベスト粉塵が浮遊することが心配されています。
現在の建物に石綿(アスベスト)吹きつけ処理が行われているか否かを調査し、早急に対応する必要があります。
解体する建物の延床面積が500m2以上で、アスベストを吹付けた面積が50m2以上なら大気汚染防止法に基づく届出が必要です。

 

解体工事の流れ

解体依頼

依頼者は解体工事現場の住所・建物の構造・面積(坪数)を業者に伝えます。

現地調査

解体する建物の寸法はもちろん、建物の周囲の状況(道路の幅員等)を含めて現場を調査し、どのような解体の方法で行うかを決定します。
建物構造種別、解体作業環境、近隣環境を調査したうえで、搬入搬出ルートを確認し、解体作業重機車両を選定します。

見積書作成提出

依頼者に解体工事にかかる費用・解体方法等を説明し、見積書を提示します。

解体工事請負契約

工事契約時に、工期の打ち合わせ、着工日・保険・その他手続き等の説明ののち、依頼者は関係書類に記名押印します。
一定規模の建物の場合は、役所に申請する必要があります。
施主立会いの上、解体する建物を確認し、隣地との境界等を確認します。

リサイクル法による届出

建設リサイクル法とは建物解体により生じた産業廃棄物の分別リサイクル(再資源化)を促進するために定められた法律です。これにより、解体する建築物の延べ床面積が80m2を超える場合には届出が義務付けられています。

近隣挨拶

解体工事現場近隣への、挨拶及び解体工事概要・作業工程・緊急連絡先などの説明をします。

工事着手

解体工事期間中の現場の作業環境や作業状況に合わせて、仮囲や足場を設置し、養生や騒音対策、振動対策、防塵対策、安全対策を行います。

騒音対策

防音シート・防音パネル養生・低騒音型重機使用

振動対策

余剰負荷をかけない操作・重機低速走行

防塵対策

みずまき・防炎シート

安全対策

毎日のKY(危険予知)活動・安全帯使用・ガードマン確保

解体・廃材の処分および搬出

現場に応じた工法で建物を解体し、生じた産業廃棄物を分別し、中間処理施設へ搬出します。
搬出する業者は、収集運搬業の許可を取得している業者である必要があります。

マニフェスト作成

マニフェスト伝票とは産業廃棄物の不法投棄を防ぐために、解体工事現場から出た産業廃棄物がどのように処理されたのかを書類にしておくものです。5年間の保存が義務付けられています。

解体工事完了

整地

主に重機で地面を平らに整地します。
解体工事完了後整地された現場を、施主立会いで確認します。

建物滅失登記

解体業者提出の家屋取り壊し証明書を添付して、司法書士に建物滅失登記を依頼します。

 

解体費用

地域により、状況により、工法により、様々な条件により、見積り価格は変わってきます。
トラブルにならないように、上記の記述を参考にして、信頼できる解体業者に見積りを依頼しましょう。

参考までに、目安となる価格を記載します。
    木造 60,000円/坪~30,000円/坪
    鉄骨 75,000円/坪~37,500円/坪
    鉄筋 90,000円/坪~45,000円/坪
30坪を基準とした場合の、1坪当たりの単価です。
現場条件は、4t車使用可能、機械壊し、木造二階建瓦屋根外壁モルタルとします。
処分費・養生・基礎土間撤去込みの金額です。

 

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