05_28金属工事

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金属工事

金属工事とは鉄・軽金属を除いた非鉄金属およびこれらの二次製品を主材料として製造された金物を使った工事のことです。

その中には、装飾・損傷防止・盗難防止その他の目的のために取り付け固定をする工事と、メッキ処理に関する工事があります。

目次

材料

素材・製品はJIS規格に準じるものを使います。同等品以上で、承認を得ている製品も使用します。


取り付け用準備材

・木れんがは、ヒノキ又はヒバ材を防腐処理したものを使います。

仕上げに支障のある場合は、防腐処理を省略することができます。仮木れんがは、スギ又はマツ材を使ったものです。

・インサート・アンカーボルト・アンカースクリュー・スリーブ・ドライブピンは承認を受けたものを使用します。

・懸垂荷重を受ける準備材は、あらかじめ取り付け懸垂荷重の3倍以上の荷重で、支持力試験をします。


既製品以外の材料

すべて現寸図を作製し、承認を受けます。

その際、必要に応じて現物見本を提出します。


さび止め処理

メッキ処理以外の鋼製金属製品のさび止め処理は、JASS の規定によります。


非鉄金属製品の処理

非鉄金属製品を用いる場合、この製品に接する他の材料によって腐食を受ける恐れのある場合は防腐処理をします。


施工後の処理

製品取り付け後は、紙・布・木材などで養生します。

工事完了後は除去し清掃します。

 

取り付け工法の共通事項

特に重い物または危険防止のための取り付けや防水層の取合い、便所・洗面所および外壁回りで雨仕舞の欠陥となる恐れのある箇所、常時震動・衝撃などを受ける埋め込み箇所は、取り付け工法を示す図面を提出して、承認を受けます。

先取り付けと後取り付け

・先取り付けでは、足金物またはつなぎ金物を使い、製品が正しい位置から動かないように鉄骨・鉄筋などへ溶接またはボルト締め、リベット締めを行います。このとき、製品が移動しないようコンクリートを打ち固めます。

・後取り付けでは、取り付け用準備材の位置・間隔などを図面に従い正しく心出しをした後で準備材を取り付け、それに製品を取り付けて隙間をモルタルにより填充します。

填充モルタルの調合は容積比で、「セメント1」:「砂3」とします


コンクリート下地などへの取り付け用準備材

使用する取り付け用準備材によって工法が異なります。

・木れんがを用いるとき。

木れんがはあり形または棒状のものを使い、下地へ深さ50mm以上埋め込みます。

コンクリートに埋め込む場合は型わくに取り付けます。

中空コンクリートブロックでは取り付け箇所一帯にコンクリートまたはモルタルを填充し、固まった後に穴を彫り、棒状木れんがを打ち込みます。

仮木れんがは逆あり形のものを使い、型わくに抜け勝手に取り付けます。

・インサートを用いるとき。

インサートは型わく内面にくぎ止めします。更に、インサートの空洞には布ざれなどを詰めセメントペーストの流入を防ぎます。

・アンカーボルトを先付けで用いるとき。

型わくにボルトの径に応じた穴をあけ、ボルトを挿入します。そして、表側には取り付け金物の厚さに応じた仮木座を当てナット締めをします。

この時、ボルトの先端は90度に曲げ、取り付け金物の大きさは、重量に応じて長さを決めます。定着は付近の鉄筋に直接、またはつなぎ金物を用い溶接するか、0.88mmの鉄線2~3条でしっかりと巻き付けます。

・アンカーボルトを後付けで用いるとき。

所定の位置にボルトに適した箱型わくを埋込み、コンクリート打設後に除去して穴を作ります。そして、これにアンカーボルトを挿入し、周囲を堅練り填充モルタルで空隙のないよう固定します。

・アンカースクリューなどを用いるとき。

石材・コンクリートれんがなどの面にアンカースクリュー・ロールプラグ・エキスパンションボルトを用い、金物を取り付けるときは、打ち込み箇所を明瞭に標示し、打ち込み用きりで穴を彫り上げ、そこにねじ込みます。このとき、径・深さとも正しく、取り付け面と直角を保つようにします。

・小形足金物を用いるとき。

小形足金物を埋込むときは、足金物に応じた穴彫りの上埋込み、空隙のないようモルタルを充てんします。

アンカー穴が小さくモルタルを填充できないときは、鉛又は、いおうを注入し固定します。

・ドライブピンを用いるとき。

製品または準備材を取り付ける場合は、取り付けに応じたピストルおよび発射ピンを使用し、銃口の中心を打込み所定位置に正しく合致させます。

ドライブイットを使用する際には、銃砲剣類等所持取締規程があります。法律・規定に基づいて被害が発生しないよう注意します。所持許可は公安委員会が行います。


木部下地などへの取り付け用準備材

・木部下地などへの取り付け用準備材として、ボルト・ドライブビンなどを用いて、木部下地へ取り付けるときは、コンクリートの場合と同様になります。

その際、下地がコンクリート・鉄骨などより弱いので注意します。


製品の取り付け

図面に基づき、仮木れんが等を取除きよく清掃し、正しい位置にしっかりと取り付けます。

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既製品以外の金属製品

材質・形状・寸法その他は図面によります。

工法については、以下に述べます。


階段手すり類

かさ木は図面の形状にします。

くせ型部は最も手が触れ易い所で意匠の点でも重要なので、原則的には一本材で作り出します。


手すり子

図面に従い間隔を割り合せ、かさ木当り・つなぎ材当りを溶接・ろう付け等で取り付けます。

直接下地構造体に固定する場合が多いです。

温度の影響を受ける手すりの類は、伸縮に対応できるようにします。


格子類

周囲の骨はすみ留め、または突付けにし、原則的には見え隠れで溶接・ろう付けにします。格子は図面に習い間隔を割り合せ、周囲骨当りは打抜きかしめ付けまたは溶接・ろう付けをします。

十字取合い部は重ね掛け、裏面から小ネジ止め・溶接・ろう付けをします。


鉄ばしご

踏み子は丸鋼を使い、左右立て骨を打抜きかしめ付けます。

取り付け足金物は平鋼を使い、構造体へ60mm以上差込み、先端をつめ折にしてコンクリート中の鉄筋に溶接します。

鉄骨造では鉄骨にボルト締めまたは溶接などで取り付けます。

 

金属既製品

金属製品の標準仕様を以下に述べます。


階段すべり止め金物

・材料

階段すべり止め金物の材質は黄銅です。

コンクリートに埋め込む足金物は厚さ2.3mm、幅15mm、総長さ80mm、腰高さ50mm程度の帯鋼です。

先端を割り開き、足先はすべり止めの端から40mm程度伸ばし、足金物1個につき2箇所以上小ネジ止めをします。そして、両端および300mm内外の間隔で割り付けて取り付けます。

・取り付け施工

仮木れんがを埋め込み、コンクリート打ち後に除去清掃し、填充モルタルで足金物の穴詰めします。高さは定規糸に合わせ、木づちで軽く叩き沈めます。

取り付け後は厚板・角材などで養生します。

・踏面が木造の場合は、つら付け、または彫り込みにし、木ネジ締めをします。


床目地金物

・材料

床目地金物の材質は黄銅です。

足金物は目地金物に適合する形式・大きさで、床の塗厚に応じた高さのものを使います。割付は、両端および間隔約450mmとします。

目地金物の継手・交差部分には長座・十字座などの足金物を用います。

・取り付け施工

図面に従い目地割りします。ただし、テラゾー・人造石塗りでは最大900mm内外とします。

目地金物を取り付けるときは、足金物に木ずり程度の材を小羽立てに添え付け釘止めします。

そのとき、研ぎべりを見越して高さを定め、下塗前にモルタルで足元を両面から塗り固めすえ付けます。


パンチングメタル(打抜き金鋼)

・材料

パンチングメタルの材質は0.6mm厚の冷間圧延鋼板です。

打抜き模様は見本品提出し承認を受けます。

・取り付け施工

枠は木工事・建具工事によります。四方の形模様をそろえ、位置を正しく、ふくれ・だぶつきのないよう、釘打ち・木ネジ締めまた押縁止めにします。

いずれの止め方も両端を押さえ、押さえ間隔約200mmで止めます。


コーナービード

・材料

ビード・差込足

ビードには銅製と亜鉛メッキ鉄製の2種類ある。

ビード長さは1.8mです。

差込足は幅25mm、長さ35mm以上の鋼板で、取り付け間隔は両端を押さえ200mm内外に割り合わせます。

・取り付け施工

コンクリートなどの下地にモルタル止めする場合は、壁の塗厚に支障のない厚さに「セメント1」:「砂2」の容積比で堅練りし、モルタルで押え取り付けます。

ラス面に取り付けるときは、ラスこすりの乾燥部面には釘またはステーブルで取り付けます。


レジスター(通風金物)

・材料

面部・胴部ともに厚さ1mmの冷間圧延鋼板製を使い、見え掛かり部は合成樹脂塗料焼付け塗り仕上げにします。

・取り付け施工

工法および取り付けは建具工事と同様です。


ジョイナー

・材料

止め付け用釘類の材質・形状・寸法は指示によります。



・取り付け施工

継手は重ね継ぎ・T字・十字継手などを使い、各小口に浮き上がりなく止め付けます。

止め付け穴はあらかじめドリルで穴をあけます。


マンホール金物

・材料

マンホール金物には、全面コールタール焼付け塗りをした鋳鉄製で十分な強度を有するものを使います。

屋外に取り付ける場合は、盗難防止のため鎖をつけます。

・取り付け施工

枠を取り付けるときは、防水・防臭の必要のある箇所は先取り付けにし、その他は後取り付けにします。


ダストシュートの投入口

・材料

胴体は鉄製とし、表蓋およびバケット部分は厚さ2mmの熱間圧延鋼板製とします。

・取り付け施工

後取り付けとします。

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メッキ処理

・ニケッルメッキ・ニッケルクロムメッキ・亜鉛メッキ・カドミウムメッキ・黄銅メッキ(真鍮メッキ)および青銅色メッキ(砲金メッキ)があります。

・これらの製品のメッキの種類は、図面によります。

・メッキの色合い・光沢および仕上げの状態などは、あらかじめ見本品を提出して承認を受けます。


メッキの種類

JIS規格に準じるもので、A種・B種・C種があります。

三種とも、「外観は光沢・色合い良好で、傷・素地露出が無いこと」「曲げ試験2回ではがれないこと」が条件です。

・A種

銅メッキの厚さが0.02mm以上、更にニッケルメッキを行う場合、その厚さが0.01mm以上のものです。

「フェロキシル試験による1cm2あたりのハン点数 が1未満であること」「塩水浸漬試験によるフェロキシル1cm2あたりハン点数が5未満であること」が条件です。



・B種

銅メッキの厚さが0.01mm以上、更にニッケルメッキを行う場合、その厚さが0.005mm以上のものです。

「フェロキシル試験による1cm2あたりハン点数が2未満」「塩水浸漬試験によるフェロキシル1cm2あたりハン点数が12未満」であることが条件です。



・C種

銅メッキの厚さが0.005mm以上のものです。

「フェロキシル試験による1cm2あたりハン点数 が3未満」「塩水浸漬試験によるフェロキシル1cm2あたりハン点数が20未満」であることが条件です。

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