壁配置のバランス(四分割法)
目次
壁配置のバランス(四分割法)
四分割法によって、耐力壁の配置のバランスを確認します。(令第46条第4項、平12建告第1252号)
耐力壁は量だけでなく、その配置も大切です。
耐力壁の配置が偏っていると、力が加わったときに建物がねじれて耐震性が損なわれるからです。
(1)側端部分の必要壁量を算出
側端部分の必要壁量=側端部分の床面積×床面積に乗ずる値
検討の手順
・建物の平面を1/4ごとに区切ります。両端の1/4部分を側端部分といいます。凹凸のある平面形状の場合も、全長を4分割します。
・各階・各方向の側端部分の面積を求めます。
・求めた床面積に下表で選択した数値を乗じて、側端部分の必要壁量を求めます。
床面積に乗ずる値(施行令第46条第4項表2より)
建物の種類 | 床面積に乗ずる値 | ||
---|---|---|---|
平屋建て | 2階建て1階部分 | 2階建て2階部分 | |
軽い屋根 | 11 | 29 | 15 |
重い屋根 | 15 | 33 | 21 |
(2)側端部分の存在壁量を算出
側端部分の存在壁量=(壁倍率×壁長さ)の合計
各階・各方向の側端部分にある耐力壁の有効長さの合計(側端部分の存在壁量)を求めます。
求め方は1.壁量計算(3)存在壁量の算出と同じです。
(3)側端部分の壁量充足率と壁比率を算出
壁量充足率=側端部分の存在壁量/側端部分の必要壁量
壁比率=側端部分で壁量充足率の小さい側/側端部分で壁量充足率の大きい側
各階・各部分について、壁量充足率、壁比率を求めます。
(4)バランスの判定
1.各階・各方向の側端部分について、壁量充足率>1.0
2.各階・各方向で、壁比率≧0.5
のどちらかを満足していれば適合です。
不適合となった場合は、充足率の小さい側に耐力壁を増やす、耐力壁が側端部分から外れるようにするなど、再検討します。
コメント