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見積りの謎

実施設計を終えると金額オーバー!?










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見積りとは?

実施設計で作成される図面は、基本設計で作成される図面よりも詳細なものです。

(詳しくは図面の意味と理解を参照)。

従って、実施設計が終わると、基本設計以上に精度の高い数値が得られるのです。

つまり、この段階にきて初めてしっかりとした金額が算出できるということ。

そこで問題となるのは、基本設計段階で概算していた見積りの金額を大幅にオーバーしてしまうことなのです。

これは決して稀なケースではなく、むしろ日常茶飯事です。

一体なぜこのような現象が起こるのでしょうか? 答えは単純です。

“基本設計段階で正確な金額を算出することは非常に困難“だからです。

壁一つとっても、基本設計段階では「壁」ですが、実施設計を終えると、下地、断熱材、仕上げの単価や数量を含んだ壁になります。

それら詳細な部材のグレードによって細かく価格は変動します。

このようなことが積もり積もって、たとえ10%の増額でも、総額2500万円の家であれば全体で250万円の増額になってしまうわけです。

このようなコスト増加をあらかじめ見込んで、基本設計からコスト管理を徹底し、実施設計を終えるまで大幅な増額なしに設計業務を行える設計者は、大変優秀な設計者であるといえるでしょう。

ただ、残念なことにこのような設計者は非常に少数です。

各部分の金額をしっかりと把握し、増額があればその旨を建築主にしっかりと伝えながら、コストダウンを計ってうまく金額と設計内容の折り合いをつけていく・・・。

これは本当に至難の業なのです。

建築主が実施設計段階になってからグレードや製品の変更を言い出したりすると、簡単に増額になってしまいますから、“ある程度設計が進んだら変更は許さない“というルールを設けることも重要です。

では一体どのようなことに注意すればよいのでしょうか?

 

コストアップを防ぐ。

優秀な設計者に賢い建築主が協力を!

コストアップを防ぐ方法 設計者がいくら有能であっても、コスト管理を完璧なものにするのは極めて難しいものです。

建築主の気軽な設計変更が、ときには大幅なコストアップにつながることもあるからです。

ですから、後々のコストアップを防ぐためには建築主の協力がある程度必要になるのです。

具体的な注意点を設計者と建築主に分けて挙げてみたいと思います。



設計者

工法や材料、製品のグレードなどに対してしっかりとした金額を把握しておくこと。

できる限りのVE提案を行う。

無理なものは無理だとはっきり伝える。

設計変更の期日を設定する。



建築主

具体的な要望については、できる限り早い段階(可能であれば基本設計段階)で設計者に伝え、それがどれくらいのコストアップにつながり、予算内で行うことが可能なのか不可能なのかを判断してもらう。

間取りやデザインの大幅な変更はいつまで、製品の変更はいつまで、などのように、各部分に対して変更可能期日を設定し、それ以降は設計変更を言わない。

自分がやりたいことをできる限り自分で調べてみる。

コスト管理を設計者に任せきりにしないよう、自分も努力する。



意外と単純だったのではないでしょうか?

実際はこのようなことができないばかりにどんどん無茶な設計になっていき、実施設計を終えて見積もりを取ってみたら到底できる金額ではなかった・・・ということになるのです。

最近では設計や施工の仕事が減ってきているせいか、何でも“出来ます”“やります”と言う業者が増えているようです。

このような言葉に惑わされないようにしてください。

要は「無茶を言い過ぎると後で結局無理になる」ということをしっかりと頭の中に入れておくことが重要なのです。

しっかりとした建築士を見つけたら、建築主自身も上記のような点に注意しておけば、それほど大きな問題は起こらないはずです。


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「積算」
 
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