一級設計製図課題(平成20年) 課題予想

 

一級設計製図課題(平成20年) 課題予想

以下はあくまでも課題の予想です。
7月25日の発表(予定)まで、みなさんも最近の社会情勢など、自分なりの予想を立ててみて下さい。

1級建築士の製図試験は、従来、避難と区画の試験であるといわれてきました。
今でも、この基本は、変わらないと思います。
また、課題の建築物については、その時代の背景や事件、問題点を反映した建築物が出題されています。
その中には、昨年の課題のように、少子化と子育て支援、社会問題=政治政策といった関係も多く見られます。
このような条件下に於いて、今年度の設計課題を予想すると

I.社会的背景

  • 地震、震災
  • 高齢者の社会的問題
  • 医療改革
  • 地球温暖化 洞爺湖サミット
  • 試験制度の変化

などが、大きな社会問題となっています。
この辺を反映させた課題が出題されるのではないかと予想します。

1.地震、震災

言うまでもなく、阪神淡路大震災、石川県能登沖大震災、中国四川省大震災、今も、余震の危険に曝されて居られる岩手宮城内陸地震による、被災者の方々の心情、健康、日常生活に対するケアーの問題このような問題に対して、どの様な出題内容になるか考えてみますと、

建築物の耐震性、構造としての安全性の確保
基本構造は、RC造で出題されると予想します。
大空間、大スパンの処理としての構造をどのように考え、処理をしたか、ということを、文章及び断面図に明確に記載することが大事であると考えます。
例えば、一部SRC造を採用する、プレストレスコンクリートを採用する等の知識は持っておいたほうがよいと思います。
また、柱通をそろえる。はね出し部の長さと小梁の処理。異種スパンの混入等。

被災者の方々の心情、健康、日常生活に対するケアーの問題
ライフラインの確保、備蓄倉庫、WC、浴室、等は言うまでもなく、精神的ケアーのための医療機関の併設等、現実の社会において、我々が直面している問題であります。

2.高齢者の社会的問題

今も避難所生活を余儀なくされている方々の中には多くの高齢者の方が含まれています。
体力的にも弱者である、このような高齢者の方々に、建築士として配慮できることは、どのようなことがあるか、現実の問題として、確りと捉えて戴きたい。
環境の変化、気候の変化、精神的不安を少しでも取り除くために出来る事は何か。
大スパンの大空間に、多くの被災者の方々が少しでも安心と安らぎを得られる工夫。
仕上げ材や照明、情報公開システムや通信システム。

急激な環境の変化に対する精神的ケアーと健康管理のための医療機関の併設。
医師の存在の大きさ。
介護問題・介護制度・ハートビル法等、出題する要素は、多々あります。
現代社会が抱えている問題が集約されているように思えます。

3.医療改革

地域医療改革と核病院の整備及び防災対策としての連携、地域防災拠点としての核病院
医療介護としての支援センターの構築。
医師・看護師不足及び社会の高齢化の問題。

4.地球温暖化 洞爺湖サミット

環境問題に対する建築士としての対応、CO2の排出削減、省エネ対策の知識、エネルギーの有効利用
建築物の環境負荷低減方法
ブラインド、カーテンの設置や樹木の有効活用、屋上庭園や開口部の庇の設置
通風、換気、採光の確保

5.試験制度の変化

験制度の変化とは、設備の重要性を無視して、建築物を建築し維持管理することが、非常に難しい時代が到来したということです。
地球温暖化問題、CO2の排出削減、省エネ対策の知識、エネルギーの有効利用、建築物の環境負荷低減等を考える時、設備知識なくして建築計画することはできません。
政府政策としても、持続可能な建築物の構築を打ち出しています。
建築設備のエネルギーの有効利用
エネルギー消費係数、空調、換気、照明、給湯、EVエネルギー消費対策については、一定の知識を持っておきましょう。
ソーラーシステム、建築物、用途に適した空調方式。

どの様な設計課題になっても、上記1.2.4.5.のような事項に対する対応は必要になってくると予想します。

II.予想課題

  • 地震、震災
    課題に反映される。
    防災センター
    構造に反映される。
  • 高齢者の社会的問題
    課題に反映される。
    医療、介護、ディーサービス
    細部計画に反映される。
    駐車場、スロープ、階段、廊下、通路、便所、EV等
  • 医療改革
    課題に反映される。
    高齢者ケアー、被災者ケアー
  • 地球温暖化
    細部計画に反映される。
    環境負荷低減方法
    ブラインド、カーテンの設置や樹木の有効活用
    屋上庭園、開口部の庇の設置、通風、換気、採光
  • 試験制度の変化=設備計画の必要性及び重要性
    省エネ対策 エネルギーの有効利用、建築物の環境負荷低減、空調、換気、照明、給湯、EV

設計製図課題に反映されるものは、地震・震災から、「防災センター」
高齢者の社会的問題から、「医療・介護・ディーサービス、医療改革」
医療改革から、「高齢者ケアー・被災者ケアー」、ということに成ります。

キーワードは、「防災・医療・高齢者」

過去の出題課題を見ると、高齢者に対する課題出題は、平成11年に「高齢者施設を併設した集合住宅(高齢者施設については、デイサービス(日帰り介護)及びショートステイ(短期入所生活介護)を行う施設である。)」で、出題されただけで、現在まで出題されていない。

同じ課題は、約10年周期で出題されるといわれています。

また、防災関係に関しては、平成17年に「防災学習のできるコミュニティ施設」が出題されています。

両方を加味したような問題が出題されるのではないかと考えます。
しかしながら、コミュニティ施設・コミュニティセンターという課題は、一年おきに出題されています。
また、平成19年の課題は「子育て支援施設のあるコミュニティセンター」という出題でありました。

医療に関係する出題は、平成18年に「市街地に立つ診療所等のある集合住宅」という課題が出題されています。

今年度の出題として、高齢者配慮及び震災対策を含む建築物としては、両方を加味したような建築物としては、
コミュニティセンターという課題が妥当であると思うが、二年続けてコミュニティセンター・施設という同じ課題を出題をするかどうか。
ちょっと、問題です。

一級の製図課題は、政治的要素、社会的要素、を含んだ課題を過去出題してきています。

今年度の予想課題は……?

平成7年の阪神淡路大震災の時は、防災施設が出題されました。
今回の現実の震災や災害における問題点を見ると、上記で述べたような観点から、被災者救済や避難・避難者収容建物の構成及び、医療等に関する問題がクローズアップされているように思われます。
また、医療改革、医療制度、医療機関及び介護制度においては、多くの問題を現代社会に露呈しています。
多くの高齢者配慮と、避難・震災対策を兼ね合わせたような出題となる可能性があると思います。

「診療所のある地域福祉防災センター」

もう1つの忘れてはならないことは、オリンピックイヤーであるということです。
平成14年に「屋内プールのあるコミュニティ施設」という課題が出題されています。

「スポーツ施設のある地域福祉防災センター」

高齢者・子供の健康維持管理・地域コミュニケーションと医療施設に緊急時の避難施設としての機能を持たせた建築物ということになります。

以上はあくまでも課題の予想です。
7月25日の発表(予定)まで、みなさんも最近の社会情勢など、自分なりの予想を立ててみて下さい。

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